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2017年 11月 18日

Rollei XF35の試写

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Rollei XF35は1975年発売の電子式カメラです。Rolleiといえばドイツの高級カメラメーカー。1970年代になると日本の安いカメラが世界中で出回っており、経営が厳しくなったヨーロッパ勢は、生産拠点をアジアなどに移し、品質を落としたカメラを作るようになったそうです。

Rollei XF35はそんなカメラの一つ。Rollei 35シリーズの最後となるこのカメラは、とうとう距離計が付いたのですが、値段が高いだけでオート専用、プラスチック製の大衆カメラに成り下がってしまいました。

最初にこのカメラをもらった時、電池を入れたもののメーターが動かず、壊れていると思って放置していました。で、先日、分解修理してみようかと思い、念のため電池接点を清掃してから電池を入れてみたところ、なんとメーターが動き出しました。絞りやシャッター速度も光量によって変化しています。どうやら故障ではなく、接点が汚れていただけのようです。

ただし距離計の上下像が大幅にズレており、そのままではフォーカシングが難しかったので、そこだけ調整ネジで調整しました。




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今までのカメラと同じく、標準の電池は1.35Vなのですが、現在は1.5Vの電池しか手にはいらないので、定石通り1.5VのLR44を入れ、ISO感度を1段下げて撮影しました。

今までならそれで問題なかったのですが、現像から上がってくると全体的に若干アンダーでした。XF35ではもう少し感度を下げる必要があるようです。恐らく-1.3段か-1.6段すればいいと思います。もちろん、ネガならさほど気にしなくてもいいでしょう。



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写りはやわらかめです。シャープさはありません。コントラストも緩く、1970年代のレンズにしてはクラシカルな写りです。発売時期も機能もminolta HI-MATIC Fと近いのですが、写りは全く別の時代のもののように見えます。



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コントラスト感が弱いので、普通の写真として見ると見栄えが悪いですが、極端な明暗差がある被写体でもうまく写すことが出来るのは良い点です。



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当時はあまり評価されなかったXF35ですが、フィルムカメラの醍醐味は「味」なのですから、今となっては逆に魅力的なカメラになっているのではないでしょうか。


残りの故障していた(と思っていた)遺品のカメラはこれで全部。更に3台、あるにはあるんですが、それらは故障している上、フィルム規格が現存していないため撮影不可能。何かの方法で撮影できることがわかったら、また修理に挑戦してみたいと思います。



by meaninglessstudio | 2017-11-18 07:21 | カメラ | Comments(0)


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